こんにちは。さくらリンケージインターナショナル CEO 上田怜奈です。
Eid ul-Adha Mubarak!世界中のムスリムの友人たちが、SNSのタイムラインに、7月30日から始まるイード(犠牲祭)を祝って、メッセージを投稿しています。
こちらルクセンブルクでも、アラブやアフリカの国々からのイスラム教徒は多く、インド食料雑貨店でも、簡単にイスラム教徒が食べるハラール食品を入手することができます。
本記事は以前前身のさくらランゲージインスティテュートのブログに記載したものを、改訂し、転載したもので、
今回は、「どんなものがハラールなの?(ポイント編)」というテーマでお送りしていきます。
まず上記の写真ですが、
これは2018年11月27日~29日まで、東京流通センターで開かれた、日本最大級のハラールビジネスのEXPO、Halfest Tokyo 2018のものです。
27日はマレーシアから、ダト・スリ・ムハンマド・リズアン・ユスフ起業家開発大臣をお迎えし、非常に盛大な開会式となりました。
私は当該イベントではMCと通訳を担当させていただきました。
ハラールについてのポイントをなるべく初めての方にもわかりやすく、簡潔に、以下説明していきます。
✓ハラールという言葉について
ハラール(Halal)というのは、アラビア語でlawful(合法的な)、許された、という意味の言葉です。イスラム法に則っているということを意味します。また、それと反対の意味の言葉は、Haramで、非合法なもの、という意味です。
✓多岐に渡るハラール製品
ハラール製品、イスラム法に則って作られた製品というのは、多岐に渡ります。例えば化粧品や医薬品(豚由来の乳化剤やアルコールを使用していない)なども食品に続く主な分野です。
✓ハラール製品の市場
世界のイスラム教徒の人口は増え続けているため、また、オーガニックのハラール製品などはイスラム教徒以外からも人気があることから、ハラール製品の市場は拡大し続けています。2022年までに、食品の分野だけでも、2兆ドル規模になると言われています。
✓ハラール食品について
どんなものがハラール食品になるかというと、基本的にはハラームとされるもの以外全てです。
具体的にいうと、原材料に豚やアルコール、またそれらに由来するものを用いていない、製造過程において、それらに触れていない(例えば、工場で豚の毛で作られたネットを使用している…などもNGとなる)もの。
豚以外の肉の場合、屠畜時にイスラム法に則った方法で処理されていること。
お祈りをしながらの屠畜、飼育過程において雑に扱われたり虐待がなされていないこと、血抜きが正しく行われていること、など。
パッケージや販売の際にも、正確な重量を記載しているか、といったことも問題になります。
1kgと記載してあるのに対し、数g少ないといったことがあれば、ハラールと言えないのです。
✓日本のハラール製品
日本でも、ハラールの認証を取る製造業者が増えてきています。日本の製品はその品質や衛生管理が行き届いているところ点から、イスラム教の国々でも評価が高く、多くの日本製品のハラール認証が期待されています。
海外の方から特に人気のある日本の食品…私の感覚的には、ラーメンや照り焼きチキンなど、認証があれば喜んで消費されるのではないかと思います。
京都や熊本など、緑茶のハラール認証を取られている会社もありますが、日本の料理にはやはりグリーンティだと考える方も増えてきているので、大きなチャンスがあるのではないかと思います。
ココイチさん、ハラールに特化したお店が、既に都内に二店舗ある(2018年時点の情報です)とか。
ムスリムの人口は拡大を続けていますので、日本の人口減少に悩む食品業界など、チャンスは大きいかもしれませんね。
こういったハラール製品関連のレクチャーや専門家のご紹介もいつでも可能ですので、お気軽におっしゃってください。
本日は以上です。
お読みいただき、ありがとうございました。
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さくらリンケージインターナショナル社 創業者兼CEO 上田怜奈